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可世木クリニック

女性医師が診る婦人科 名古屋市中区
金山駅北口すぐ スギクリニックモール金山4F

自然妊娠に近い不妊治療

FERTILITY TREATMENT

自然妊娠を目指す方へ、
心と体にやさしい治療を

当院では“自然な妊娠を目指したい”という方の気持ちに寄り添い、負担の少ない不妊専門外来を設置しています。不妊治療についてご理解いただきつつ、患者さまのお身体だけでなく、職場やご家族の環境も一緒に考えながら、治療を進めてまいります。ステップアップが必要な場合は専門施設へご紹介させていただきます。

不妊とは

ABOUT INFERTILITY

明らかな不妊の原因がないご夫婦が、1年間夫婦生活を送っていれば、約90%は自然妊娠するといわれています。性交渉があっても半年~1年妊娠しないなら一度受診してみましょう。妊娠したいと思うタイミングが何歳か、女性の年齢もポイントになります。女性は若いほど妊娠しやすく、女性が妊娠できる期間は以前と比較してもさほど変わりません。日産婦の動向でも37歳ごろから急激に妊娠しにくくなり、流産が増えてきます。45歳以降ではほとんど妊娠の可能性がなくなります。受診が1年遅れるごとに最終的な妊娠率は低くなりますので、35歳以上の方は性生活がありながら半年ほどたっても妊娠しない場合、早期受診が推奨されます。また、35歳未満でも月経痛が強い、月経不順など婦人科特有の症状がある方、ご病気をお持ちの方、気になる事がある方、また性交渉自体にトラブルがある方も、早めに受診して妊活のプランを一緒に立てていきましょう。

自然妊娠で必要なのは

排卵すること

女性ホルモンの作用で卵巣内で卵子が育ち、成熟した段階で卵巣から飛び出します。

卵と精子が出会うための卵管が通っていること

排卵した卵子を卵管という管が取り込みます。

精子の存在

腟内に射出された精子が子宮、卵管まで進んでいきます。

この一つでも存在しなければ、自然妊娠は不可能になります。卵管内で精子と卵子が出会って、精子が卵子の中に入り受精が成立します。受精した胚が成長し、子宮に向けて移動し、子宮内膜に着床します。着床して初めて妊娠反応が陽性になります。プロセスのどれか一つでもクリアされないと、妊娠は成立しません。

不妊治療の種類

ABOUT INFERTILITY

大きく一般不妊治療と生殖補助医療の二つに分けられます

一般不妊治療

タイミング療法や人工授精など、自然に近い妊娠を期待して行う治療です。検査で大きな異常を認めない場合は、ほとんどの場合一般不妊治療からスタートします。

生殖補助医療(ART)

体外受精、顕微授精、胚移植などが含まれます。卵管の異常、精子の異常など、自然妊娠が期待できない原因がある方が受けられるほか、年齢が高い場合や、原因不明で不妊期間が長いカップルなども受けられる治療です。

一般不妊治療

  • 基礎体温測定
  • タイミング療法
  • 排卵誘発
  • 人工授精 など

当院で診療可能

生殖補助医療(ART)

  • 体外受精
  • 顕微授精
  • 胚移植 など

生殖不妊治療施設へご紹介

当院では一般不妊治療まで行っています。生殖補助医療が必要な方には、責任を持って専門施設をご紹介させて頂いています。

各治療のステップアップの目安

ご夫婦のお考えやスタイル、不妊期間などの条件でかなり異なってきますので一概に言えませんが、不妊原因が不明の場合、タイミング療法による妊娠率はおよそ5%と言われていて、6ヶ月でおよそ50%、1年ではおよそ60%で、それ以降は横ばいになります。これにより、特に不妊原因がなく、女性の年齢が20代であれば、同じ治療を続ける目安は3ヶ月〜1年くらい、30歳前半の方であれば3ヶ月〜6ヶ月くらい、30歳後半以降の方は早めにステップアップを検討するようお話しています。同じ治療で頑張っているのに結果が出ない場合、その治療では妊娠できない可能性も考えなければなりません。どこまでの治療をご希望されるのかも含めて、そのご夫婦にとって納得のいく治療とステップアップについて考えていく必要があると思います。

不妊原因が不明な場合の一般不妊治療のステップアップ目安

STEP01

基礎体温
測定

STEP02

タイミング
療法

STEP03

排卵誘発

STEP04

人工授精
(AIH)

30歳未満 3ヶ月〜1年を目安にステップアップ
30代前半 3ヶ月〜6ヶ月を目安にステップアップ
30代後半 早めにステップアップ

基礎体温測定

排卵の有無や排卵日などの推定ができます。基礎体温にはホルモンの状態、排卵の有無を確認できるたくさんの情報が含まれています。毎月きちんと生理が来ていても体温が一定でなかったり、低温期と高温期の二層にきれいに分かれていない場合は、排卵していない可能性もあります。細かい検査を行わなくてもホルモンの分泌状態や、不妊の原因のいくつかを推測できる場合もあります。自分の基礎体温を理解して頂くために、まずは基礎体温を記録してみましょう。当院では自然妊娠を目指す第一歩として、基礎体温のつけ方についてアドバイスします。

タイミング療法

自己流での妊活と違って、不妊検査で排卵日をほぼ正確に把握できます。また、排卵の有無や排卵する卵子の質、排卵後の子宮内膜の状態などもチェックして、より妊娠率を高めます。

排卵誘発

排卵コントロールを行わない自然周期のタイミング法では、スムーズに排卵日予測ができない場合があります。ホルモンバランスが崩れると排卵が早まったり、遅れたりすることがあります。こうした場合、排卵誘発剤を併用して複数個の卵胞の発育・排卵を促し、タイミングを正確に合わせて妊娠確率を高めることもあります。卵胞が育ちにくい、排卵がないといった排卵障害がある場合にも、排卵誘発剤は有用です

人工授精(AIH)

精子を洗浄濃縮して、最も妊娠しやすい時期を見定めて外来で直接子宮に注入する方法です。性交渉による妊娠は、腟内に入った精子のごく一部が子宮内に入るのに対し、人工授精は直接子宮内に注入するので、1回の妊娠確率は7~8%上がります。年齢にもよりますが、4回までの治療で15-20%の人が妊娠に至ります。しかし4回以上施行しても妊娠しない場合、妊娠確率は上がりません。妊娠に至らない場合は、相談の上でさらにステップアップを検討していきましょう。

卵子の数について

卵子の数は年齢と共に減って、30歳後半から急激に減少します。卵子は赤ちゃんの頃からすでに存在していて、新しく作られることはありません。排卵される卵子は年数を経た卵子なので、年齢を重ねるごとに染色体の異常も増えて、着床するまでに多くの卵が淘汰されてしまうので、結果妊娠に至らないということになります。不妊検査の治療方針を考えるための一つとして、卵巣年齢を推測するAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査があります。

不妊治療の初診の流れ

FLOW

排卵とは何か?など専門的な用語も多く、患者さまご自身で理解いただくのも難しいと思っています。初診時にまず基本的な知識から学んでいただくお手伝いをしています。不妊原因も一つとは限らず複数存在することがあります。不妊症の原因を見つけ、正しい治療を決定するために、基本的な検査を進めていきましょう。

STEP01

問診表の記入

初めて受診される方には、まず問診表を記入していただきます。内容には妊娠歴や治療歴、月経に関する質問、ご主人についての情報も含まれます。

STEP02

問診表と基礎体温表の確認

記入いただいた問診表と、基礎体温表(お持ちの場合)を確認し、診察を行います。

STEP03

超音波検査

内診室に移動し、超音波検査を行います。この検査では、子宮や卵巣など、骨盤内の状態を一通り確認します。

STEP04

診察室での説明

再度診察室に戻り、超音波検査、問診表、基礎体温表から得られた身体やホルモンの状態を説明します。

STEP05

不妊の原因と今後の検査の検討

検査や治療についてご希望があれば、可能な範囲で配慮しながら治療方針を決定します。

STEP06

治療方針の決定

お会計の際、受付で再診のご予約をお取りください。

ご夫婦での通院のすすめ

当院では、初診にご夫婦での通院をお願いしています。治療や検査が進むにつれて、夫婦での相談が必要になる場面が多くなるためです。また、奥様のメンタルサポートのためにも、同じ情報と知識を持つことが重要です。

不妊検査

INSPECTION

女性の主な検査

問診

より自然な妊娠をめざすため、生理の状態、妊娠歴、既往歴などについてご質問いたします。効率よく不妊治療を進めるため、また、ご自分のカラダと向きっていただくためにも基礎体温の測定をお勧めします。

超音波検査

子宮や卵巣の異常を診るだけでなく、子宮内膜や卵巣を観察して、タイミング指導をすすめます。

血液検査

妊娠に関係するホルモン検査には、女性ホルモンや甲状腺ホルモン、プロラクチンなどがあり、月経周期の時期に応じて検査します。

フーナー検査(性交後テスト)

性交渉を持った後、来院していただき、子宮の入り口のオリモノに動いている精子がいるか観察します。パートナーのご協力が必要な検査です。

AMH(抗ミュラー管ホルモン検査)

卵巣予備能の目安となる検査です。発育途中の卵から分泌されるホルモンで卵巣年齢検査ともいわれています。数値が低いと妊娠出来ないというわけではなく、数値がゼロに近くても自然妊娠される方もいらっしゃいます。ただし、数値が低いと卵巣予備能は落ちているので、不妊治療を進めていく指標になります。

男性の主な検査

精液検査

不妊原因の約30-50%は男性因子と言われており、早めの検査をお勧めしています。禁欲期間を2~5日ほどとってから検査します。ご自宅で採取して、すみやかに当院へお持ちいただきます。結果は後日ご報告いたします。